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極限の薄さへの挑戦AND譲れなかった「安全」

「極限の薄さ」への挑戦と、私たちが譲れなかった「安全」の話

「もっと薄くて、ポケットに入れても邪魔にならないモバイルバッテリーが欲しい」

このリクエストは、私とって最も胃が痛くなる課題でもあります。

モバイルバッテリーを極限まで薄くすることは、単にパーツを小さく詰め込む作業ではありません。そこには、物理的な限界と、製品開発者としての「良心」との激しい葛藤があるのです。

1. 「極薄」と「頑丈さ」の矛盾

バッテリーを薄くすればするほど、外側のケース(筐体)の厚みも限界まで削ることになります。しかし、モバイルバッテリーは衝撃や圧迫に対して非常にデリケートな製品です。

  • 一般的なプラスチックでは、薄くすると強度が不足し、内部のバッテリーセルを保護しきれません。
  • 万が一の落下やバッグ内での圧迫に耐えるため、薄さを維持しつつも「より強固な素材」——例えば航空宇宙グレードのアルミニウム合金や高強度のステンレス——を採用せざるを得ません。

2. バッテリーの「基準」

実は、数年前まで主流だった安価なバッテリーセルでは、現在の私が求める「超薄型設計」の安全基準を到底クリアできません。

薄型化における最大の敵は、セルの膨張や衝撃による発火リスクです。私は、従来品よりもエネルギー密度が高く、かつ物理的なストレスに強い「次世代の高品質セル」を厳選しています。しかし、この高品質なセルは現在、世界的に材料費が高騰しており、さらには深刻な貨源不足(実は源材料高い)に陥っています。

3. 製造の壁

理想の設計図ができても、それを形にできる工場は世界でもごくわずかです。

超薄型の金属筐体を寸分の狂いもなく、かつ大ロットで削り出すには、極めて高度なCNC加工技術が必要になります。このレベルの精度と生産スピードを両立できる提携工場を見つけるのは、砂漠でダイヤモンドを探すような作業でした。

オチ

  • 高騰する最高品質の部材コスト
  • 特殊なCNC加工による高い製造工賃

安すぎる商品は絶対 ア ナ があります。


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